いぼと白髪とでっぱったお腹
2006年 08月 31日
前々から思っていたのですが、アジア系の文化ではどうも他人の身体的なことを言うのにあまり遠慮がないように思うのです。これは、私の限られた観察からの印象なのですが、英語圏の西洋系の文化では人の身体に関しての発言はちょっとしたタブーのようなものがあるように思います。陰ではいろいろ言っているかもしれませんが、相手に向かって身体に関してのネガティブなことを言うのはタブーのような気がします。ところが、私の知っているアジア系の人はそういうところに遠慮がなく、時折びっくりさせられます。
次女の膝には長い間いぼがいくつもあり、大きくなるにつれちょっと目だってくるようになりました。それを見た近所のタイ人の女性は次女の膝を指差して「何それ~!?なんか病気なの?気持ち悪い~。」と大声で言ったことがあります。そんなことを言われなくても、次女はいぼのあることを知っているし、時折姉や妹にもからかわれていたので、それとなく次女の気持ちなどを心配していた矢先だったので、あまりのデリカシーのなさにびっくり。しかも、聞けばそのタイ人の女性本人も子供のころにいぼがあったというではありませんか!その女性のご主人がたしなめて彼女もそれ以上は言いませんでしたが、それから3ヶ月ほどして一緒にピクニックに言ったときに少しお酒の入った彼女、全く同じことを言ったのです。3ヶ月前のことを忘れてしまっていたのでしょうか。
このタイ人女性は極端だとは思いますが、別の近所のインド人の女性は、ある日私の髪をまじまじと眺めて、これまた大声で「あなたずいぶん白髪があるじゃないの。」と言うのです。この人は70歳くらいの人ですが、真っ黒な髪をしています。染めているのでしょうが、それほど親しくない相手に向かって白髪があると指摘したのは、自分の白髪を気にしていたのかな、と後で勘繰ってしまったのでした。
5年ほど前に日本に単身帰国したときですが、久しぶりにあった友人に「○○ちゃん、全然変わってないねぇ。ここ(と私のお腹を指して)はちょっと出てきたけど。」と言われました。確かにそういうことを言いあえる仲だというのはあるかもしれませんが、ずっと他人の身体に関しては話題にしないほうがいい、という環境にいたために、だいぶびっくりした覚えがあります。私自身もうっかりしていると、まわりがびっくりするようなことを言っているのかもしれません。気をつけなくちゃ。